電気ポットを使う中で、「洗剤で洗ってしまったけれど大丈夫だろうか?」と不安に思ったことはありませんか。
電気ポットは日常的に使用するものだからこそ、洗い方やメンテナンスの方法が重要です。
しかし、間違った洗浄方法や過度な水洗いは、故障や健康被害を引き起こすリスクがあります。
さらに、水洗いをして故障してしまったり、丸洗いしてしまった後の対処法が分からず困ることもあります。
本記事では、電気ポットの正しい洗い方や蓋の掃除方法、クエン酸がない場合の代替手段、洗う頻度の目安、そして乾かし方について詳しく解説します。
電気ポットを安全に使い続けるために、適切な手順や注意点を押さえて、洗剤や水垢の問題をしっかり解消しましょう。
- 電気ポットを洗剤で洗った際の危険性とその理由
- 洗剤が残った場合の正しい確認方法とすすぎ方
- 丸洗いしてしまった場合の適切な乾燥と修理の手順
- クエン酸や代用品を使った安全な掃除方法
電気ポットを洗剤で洗ってしまった後の対処法
- 内部を洗剤で洗ってしまったときの危険性
- 洗剤残留の確認方法と注意点
- 内部を水洗いしたい時に故障を防ぐ具体的な手順・乾かし方
- 丸洗いしてしまった場合の処置
内部を洗剤で洗ってしまったときの危険性
電気ポットを洗剤で洗ってしまうと、内部に残留物が残る可能性があります。
これにより、お湯を沸かした際に洗剤の成分が混入し、健康に影響を及ぼすことも考えられます。
例えば、化学物質に敏感な人々や小さな子供にとって、このような成分が体内に取り込まれるリスクは見過ごせません。
また、洗剤がポット内部の材質を劣化させる場合もあります。特に漂白剤はNGです。
特にステンレスやプラスチック部品は、化学反応を起こしやすく、結果的に寿命を短くしてしまいます。
このため、電気ポットを洗う際には慎重に手順を踏む必要があります。
電気ポットは水をお湯にするための家電製品で、水以外には何も入れてはいけません。
そのため、洗剤を使用する必要はないですし、もしも使用した場合は適切な方法で対処し、健康や家電への悪影響を未然に防ぐことが大事です。
洗剤残留の確認方法と注意点
洗剤を使用した後、内部に残留物がないか確認することが大切です。
具体的には、まずポットに水を満たし、一度沸騰させてからその水を捨てる作業を行います。
この過程を少なくとも3回繰り返してください。
ここで重要なのは、洗剤の痕跡が視覚的に見えなくても、わずかに残っている可能性がある点です。
沸騰した水のにおいや味を確認してもわからないことが多いです。
というのも、ポットの内部構造や素材によっては、洗剤が目に見えない微細な傷や隙間に入り込む可能性があるからです。
最低3回は上記の作業を繰り返しましょう。
内部を水洗いしたい時に故障を防ぐ具体的な手順・乾かし方
基本的には、内部は洗剤などで洗わずに、電気ポット自体に設定されてるクエン酸洗浄を行います。
クエン酸洗浄とは、電気ポット内部に水と適量のクエン酸を入れて沸騰させ、その後1時間ほど放置して内部を洗浄する方法です。
各電気ポットの取扱説明書に書かれてるもの参考にしてください。
どうしても内部を洗いたい時には、傷をつけないよう注意することが重要です。
まず、電源プラグを必ず外した状態で内部の水をすべて捨てた後、柔らかいスポンジを使って優しく拭き取ります。
この際、研磨剤入りのスポンジやブラシは厳禁です。
内部に傷をつける可能性があり、その結果、汚れが蓄積しやすくなったり、ポットの性能が低下します。
洗浄後は、ポットの内部から完全に水をなくして、そのまま置いて乾燥させます。
決して逆さまにおいて乾燥させてはダメです。内部に水が入ってしまい、更に故障してしまうからです。
かならず、そのまま立てて乾燥させてください。
洗浄して電気ポット外側に水がついてしまった時には、完全に乾燥するまで放置してください。
万が一の通電時のショートを防ぐことができます。
丸洗いしてしまった場合の処置
電気ポットを誤って丸洗いしてしまった場合、まずは内部を乾燥させる必要があります。
外部の水分を柔らかい布で丁寧に拭き取り、かならず電源プラグを外してあるのを確認ください。
その後、ポットを上下逆さまにして水分を抜き、風通しの良い場所で3日以上しっかり乾燥させます。
この際、ポットの内部に水滴が残らないよう、完全に乾燥させることが重要です。
ただし、内部構造に水が入り込んでしまった場合は、感電や故障のリスクが高いため、メーカーや専門業者に相談することをお勧めします。
特に、電子基板や加熱要素が水に濡れてしまった場合は、自力での修理は危険を伴うため、専門家に任せるべきです。
内部に入った水分が乾燥する際に錆びや腐食を引き起こす可能性もあるため、早急に適切な対処を行うことが求められます。
電気ポットを洗剤で洗ってしまった?正しい洗い方と予防策
- 洗剤で洗ってもいいのか?専門家の意見
- 蓋の洗い方と内部掃除の基本
- クエン酸がない場合の代用品と対処法
- 洗う頻度はどれくらい?
- 外側はアルカリ電解水で拭くだけで、洗わないのが大事
- 水洗いして故障してしまったら?
- 故障かな?と思ったときの症状と対応
洗剤で洗ってもいいのか?専門家の意見
メーカーは、電気ポットに食器用洗剤などを使用することを推奨していません。
食器用洗剤などは食器などに通常に使われてるので、洗い流せば問題ないのですが、電気ポットに使用しないほうが良い理由は、外側まで水に濡れてしまうことです。
外側まで水に濡れてしまうと、プラグ差込口や電気ポット内部まで水が侵入してしまい、内部の電気回路の故障やショートが起きてしまう可能性があるからです。
また、内部から注ぎ口までの間に洗剤が残ってしまう可能性があるのと、そもそも水しか使わず油などは使用しないので、食器用洗剤は使わない方が良いとされているんです。
- クエン酸 水垢(ミネラル成分)を落とす
- 食器用洗剤 油汚れなどを落とす
- 重曹 油汚れなどを落とす
- 漂白剤 頑固な油汚れなどを落とす
蓋の洗い方と内部掃除の基本
電気ポットの蓋部分は、手垢や水分による汚れがたまりやすい箇所です。
蓋の掃除には、柔らかい布やスポンジを使い、中性洗剤を薄めた水で軽く拭き取るのが効果的です。
洗浄後は水ですすぎ、乾いた布でしっかり拭いてください。
また、蓋のパッキン部分はカビが発生しやすいため、取り外せる場合は分解して洗うと良いでしょう。
内ぶたパッキンは消耗品として別売りしているメーカーが多いので、ある程度年数が経ったら交換することが大切です。
また、注ぎ口付近は汚れが溜まりやすいので、ブラシなどを使って丁寧に清掃することが重要です。
定期的なメンテナンスを行うことで、衛生的に使用でき、ポットの寿命も延ばすことができます。
クエン酸がない場合の代用品と対処法
クエン酸が手元にない場合でも、代用品として酢やレモン汁を使用することが可能です。
酢を使用する場合は、ポットに水を満たし、酢を適量加えて沸騰させます。
その後、1時間ほど放置し、しっかりすすぎます。
ただし、酢やレモンのにおいが残る可能性があるため、すすぎは念入りに行ってください。
あくまでも代用ということで、なるべく使わないほうが良いです。
代用品を使用する際は、必ずすすぎを十分に行い、次回使用時に異常がないことを確認することが大切です。
洗う頻度はどれくらい?
電気ポットを洗う頻度は、使用頻度や水質によって異なりますが、メーカーからは、1〜3ヶ月に1回程度のクエン酸洗浄が推奨されています。
ただし、硬水地域ではミネラル分が多く含まれるため、月に1回の洗浄が必要になる場合もあります。
硬水地域とは、硬度が高い水道水の地域です。
水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量が高いものを硬水、少ないものを軟水と呼び、日本では100mg/l以上のものが硬水になります。
日本国内では法令により300mg/lいかとなるように基準が設定されていて、普通に飲んでも支障はありません。
参考:硬度が高い浄水場
また、日常的なお手入れとして、使用後に残り湯を捨て、ポットを乾燥させることが汚れを防ぐポイントです。
その際には、必ずプラグを抜き、底が濡れた状態で逆さまにしてはいけません。故障の原因となります。
長期間使用しないときには、ポリ袋などに入れて保管することです。
毎日のお手入れやクエン酸洗浄などの定期的なメンテナンスを行うことで、ポットを長期間清潔に使用することができ、寿命も伸びます。
汚れが目立つ場合は、早めに対応することで清掃の手間を軽減できます。
外側はアルカリ電解水で拭くだけで、洗わないのが大事
電気ポットの内部はクエン酸などで洗いますが、外側は、よく絞った柔らかい布で汚れを拭き取ることが推奨されます。
丸洗いはもちろん、操作パネルには絶対に水をかけてはダメです。
もしも汚れが落ちないときには、アルカリ電解水を布などに含ませて拭き取れば大丈夫です。
アルカリ電解水はタンパク質や油脂を分解する特徴があり、洗剤に含まれてる界面活性剤が入ってないので水などで拭き取る必要がないものです。
アルカリ電解水は汚れを取り、除菌も行えるので一石二鳥です。
ただし、アルカリ電解水は強いアルカリ性なので、ゴム手袋をして作業してください。
重曹水でも代用できます。
水洗いして故障してしまったら?
もしも水洗いして故障してしまったら、メーカーに問い合わせて修理してもらいましょう。
ただ、電気ポットの部品供給期間は約5年とされています。
使用期間が3年以上経ってる場合は、他の部品も劣化してる事が多いので、新品を買うよりも修理費用が高くなる傾向があります。
また、水洗いして故障させてしまったら、いくら新しくて保証がきかないケースも多いです。
なので、ケースにもよりますが、新品を購入したほうが良いかもしれません。大体1万円くらいのものが多いです。
故障かな?と思ったときの症状と対応
故障かな?と思われる主な症状は次の6つです。
- お湯が沸かない
- お湯がにおう
- お湯がぬるい
- お湯が出ない、出にくい
- お湯の中になにか浮いてる
- 内部に汚れがつく
お湯が沸かない
原因としては、プラグが外れていたり、コンセントにつながれていない事が考えられます。
電源がつながれていても、ランプが付かなかったりお湯が沸かないときには、販売店などに問い合わせして下さい。
お湯がにおう
長期間使わなかったときに、お湯がにおうばあいがあります。1度か2度、お湯を沸かして、お湯を捨ててをくりかえしてみてください。また、水垢がついてる場合がありますので、クエン酸洗浄を行ってください。
お湯がぬるい
湯沸かし直後やしばらく給湯していないときには、温度が下がってる場合があります。
お湯が出ない・出にくい
出水がロックされていたり、上蓋やパッキンが正常に取り付けられていない場合があるので確認してください。また、水路にカルシウムがついてる時があるので、クエン酸洗浄してみてください。
お湯の中に何か浮いてる
水の中に含まれる成分(カルシウムやマグネシウム)が固まったものだと思われます。クエン酸洗浄してみてください。
内部に汚れがつく
同じように、水の中に含まれる成分(カルシウムやマグネシウム)が固まったものだと思われます。拭いても取れませんので、クエン酸洗浄してみてください。
まとめ:電気ポットを洗剤で洗ってしまった時の対処法
この記事をまとめます。
- 洗剤を使用した場合、内部に残留物が残るリスクがある
- 化学物質が健康に悪影響を与える可能性がある
- ステンレスやプラスチックが劣化する恐れがある
- ポット内部に水以外を入れないことが基本
- 洗剤を使用後は最低3回の沸騰・すすぎを行う
- 研磨剤入りスポンジの使用は厳禁
- クエン酸洗浄が推奨される安全な方法である
- 酢やレモン汁がクエン酸の代用品として使える
- 丸洗いしてしまった場合は内部を3日以上乾燥させる
- 故障の際は自己修理を避け、メーカーに相談する
- 外側の汚れはアルカリ電解水で拭き取る
- 操作パネル部分に水をかけることは避ける
- 日常的なメンテナンスで汚れの蓄積を防ぐ
- 硬水地域では月に1回の洗浄が推奨される
- 使用後に残り湯を捨てて乾燥させることが重要